〜2006年8月 自由民主党(2006年9月〜)


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「党利党略を国会審議に絡めるのは国民の理解得られない」 野党の不信任決議提出で中川幹事長

中川秀直幹事長は15日、定例の記者会見を行い野党が内閣不信任決議案を提出したことについて「選挙のための党利党略を国会審議に絡めるのは国民の理解を得られない」と批判した。

同幹事長は野党が会期最終日になって不信任決議案を提出したことを「野党共闘を維持するためではないか」と指摘。「沖縄県知事選前の審議拒否戦術と同様に国民の厳しい審判を受けるだろう。国会対策と選挙を絡めるのは邪道だ」と、共産・社民との共同歩調を取る民主党を批判した。

また、中川幹事長は国会の会期を4日間延長する方針を明らかにした。

不信任決議案は15日午後に開かれる衆院本会議で否決され、その後に行われる参院本会議で教育基本法案や防衛庁の省昇格法案などが可決される見通しだ。

ニュース(自由民主党HP) 2006年12月15日

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教育基本法案が衆院通過 中川幹事長「論点は出尽くした」

昭和22年の制定以来初の全面改正となる教育基本法案が16日の衆院本会議で、与党などの賛成多数で可決された。民主、共産、社民、国民新党の野党は本会議を欠席した。

本会議終了後、中川秀直幹事長は記者団の質問に答え「論点も出尽くして、野党の質問も同じ質問が繰り返される状態になった」と述べ、審議が十分尽くされたことを強調。野党の審議拒否戦術については「実力阻止の強硬戦術で与党の『強行採決』を演出することはかえって民意の反発を招くと判断したのではないか」との認識を示した。

また「いじめ自殺問題、未履修問題、教育委員会の問題があるだけに、基本法を採決して教育改革の諸課題を進めなければならない」とし、新しい基本法に基づいて、安倍内閣の最重要課題である教育の立て直しに全力を挙げる考えを強調した。

ニュース(自由民主党HP) 2006年11月16日

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町村筆頭理事「教育基本法で政局の混乱をつくろうという悪しき意図」と民主党の「採決拒否」を批判

衆院教育基本法特別委員会で教育基本法案が可決されたことを受けて町村信孝・同委筆頭理事は記者会見を行い、「今日、この時点での採決は正当だ」と述べ、「民主党も対案を提出しているが、その法案の賛否を問うのは法案提出者としての義務だ。それを放棄して(審議に)出てこないのは法案提出者としてあるまじき姿だ」と、採決を拒否し委員会を欠席した民主党を批判した。

町村理事は、民主党がいじめ、未履修問題などについてさらなる審議を求めていることについては「それらについて一つひとつ(政府は)答えを出している」と反論した。また、同理事は民主党に対して修正協議を持ち掛けて拒否されたことや、明日16日の採決を提案したがそれも拒否されたことを明らかにし「彼らはいい法案を作ろうというよりも、教育基本法で政局の混乱をつくろうという悪しき意図で対応を決めているのではないか」と、党利党略を優先させている民主党の実態を指摘した。

ニュース(自由民主党HP) 2006年11月15日

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首相が教基法改正案成立訴え 党首討論、2度目

安倍首相と小沢民主党代表の党首討論が8日に行われ、教育基本法改正や日本の核保有議論の是非、憲法改正をめぐって論戦を交わした。両氏の対決は10月18日以来、2度目。安倍首相は、重要法案としている教育基本法改正案がいじめや高校の必修科目未履修問題に対応できないとの指摘に対し「原則は政府の改正案にすべて書き込んである」と反論、「速やかな成立をお願いしたい」と今国会成立を訴えた。

共同通信 2006年11月8日

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森元首相に聞く 参院選争点は「日教組壊滅できるか」

森喜朗元首相は30日、産経新聞のインタビューに応じ、安倍晋三政権の課題と展望、来年7月の参院選への秘策、森派から町村派に衣替えした清和政策研究会への思いなどを語った。(聞き手・石橋文登、杉本康士)

《町村派の舞台裏》

派閥の事務総長と会長で延べ10数年。長すぎるよね…。時代が変わり、学校も家族も価値観も変わった。派閥も同じ。昔を懐かしむ必要はないし、政治状況で変わることを粛々と受け止めていくべきだよ。

ただ、人間社会だから気が合うもの同士が集まるっていうのは決してマイナスではないよね。政治家にとってエネルギーの糧になるならね。知恵の源泉というか。私はいろいろな悩みを相談できる「心のオアシス」だと思っている。だから「なくせ」と言ってもなくならない。「小泉チルドレン」はなぜ群がっているのかね。あれも派閥ですよ。再チャレンジ議連もある種の派閥だ。刹那(せつな)的だけど…。

故田中角栄元首相は総裁選に勝つことだけを派閥の最終目標にした。カネを集めて中選挙区で激しい殺戮(さつりく)を繰り返し、肥大化した。派閥のもっとも悪い形だね。でも政治資金規正法などが厳しくなり選挙制度も変わった。だから今の派閥が変わって当然ですよ。

わが派も町村信孝元外相が会長になり、私の役回りは終わった。ずいぶん前から次のリーダーをどうしようかと考えてきたんだよ。わが派は小泉純一郎前首相も福田康夫元官房長官も安倍晋三首相もいた。誰もがいずれは安倍氏だと思っていたが、予定より1期も2期も早く首相になっちゃった。だからみんなに戸惑いもある。

そこで私がいつまでも会長を続けたら、ますます私への依存度が強くなり、次の後継者が育たない。で、引き際を見計らっていたら、中川秀直氏が幹事長になった。では町村氏をマウンドで投げさせようと。エースになるかは彼次第だ。みんなの評価と本人の自覚。中川氏が帰ってきたら、今度は町村氏が執行部などに出ればいい。これからはオーナーではなく、その時々でリーダーを選ぶ方がいいと思うよ。

福田氏の就任も考えないではなかった。でも総裁選をどうするかという段階で会長代行就任を頼んだが断られた。今回も「どうだろう」と打診したが、「一切そういうものには就きたくない」ということだったからね…。

《安倍首相への評価》

安倍政権の滑り出しはまあ順風満帆だろう。中韓との首脳会談もやったし、北朝鮮への対応もよかった。安倍氏は小泉氏と違い非常に気配りができるタイプだ。今回の組閣を見てもよく分かるよね。自分を高杉晋作に見立てて奇兵隊として一緒に苦労してきた者を要路に置き、他は各派閥にも配慮した。小泉氏はそんなことに全く意に介さなかったけどね…。

彼はなかなか長いビジョンで政治を考えている。今は教育基本法、その先に憲法改正。つまりこの国の形をはっきりさせていこうということ。戦後なかなかできなかったことですよ。東西のイデオロギー対立の時代が終わり、日本も変わってきたということかな。

民主党は建前でいろいろ言っているよね。社民党などと共闘したり…。教育基本法だって彼らは本音は賛成のくせに自民党に手柄を立てさせたくない。実にあさましいね。

そういう意味で安倍氏は時代を超えた新しいエースだ。ただ戦後世代には危うい人も結構いますよ。戦争の怖さを知らないしね。それをある程度抑えていくのが僕らの世代の役割だ。だから僕らがいる間に真正面から取り組んだ方がいい。世界から見て普通の国にしよう。それが美しい国なんですよ。安倍氏はそういう信念を持っている。そのためには大勢の協力を得る。小泉氏と違うのはそこだな。

《天王山は参院選》

安倍政権の天王山は来年7月の参院選だろう。ただ、民主党の小沢一郎代表のマジックはすぐ切れるんだよ。アッと言わせるが、パッと消えちゃう。この「パッ」を4月の千葉の衆院補選ですでに使っちゃった。まあ、あの選挙は武部勤前幹事長が調子に乗りすぎただけだけど…。

それでも参院選は気を引き締めないとダメだ。小泉氏の功罪の「罪」は自民党の地方組織をずたずたにしてしまったこと。これを一気に立て直すのは至難の業ですよ。

造反組の復党問題だって、地方の自民党組織を再構築するという観点から浮上したんだ。別に郵便局の票を頼りにしようとは思っていませんよ。だから復党で「踏み絵」を踏ませるのはよくない。「安倍と一緒にやってください」。それだけで十分。選挙区調整はその次の問題だよ。

とにかく安倍政権が本格的に稼働するのは参院選後だ。私は安倍氏に「やりたいことは半分にしとけ。まずは参院選に勝つこと」と言っているし、安倍氏も分かっている。いい兵法も悪い兵法も小泉氏を見て生きた勉強をしているからね…。

とにかく国全体が乱れているよ。大切なのは教育であり、社会環境。IT化が進んで連帯社会・地域社会が壊れかけているわけでしょ。その元凶をはっきりさせないといけない。教育委員会か、文科省か、知事か、市町村長か…。教育改革とは社会構造全体を変えることなんですよ。

一番の問題は知事だと思うね。知事は必ず自治労と日教組と妥協するんです。それで次の選挙で応援させる。そうすればよほど失政がない限り、2期、3期はやれる。さらに4期、5期…。地方議会も知事の子分に成り下がっている。

だから日教組、自治労を壊滅できるかどうかということが次の参院選の争点だろうね。どう決別できるか。民主党にはできないんだから、自民党はそれを争点にすべきだと思うよ。

産経新聞 2006年10月31日

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自民政調会長、教育基本法修正に前向き

自民党の中川昭一政調会長は30日、テレビ東京番組で、臨時国会の重要法案である教育基本法改正案について、自民、民主両党の考え方の違いは小さいと強調したうえで「話し合う余地はある」と述べた。民主党との修正協議に前向きな考えを示したものだ。

日経新聞 2006年10月1日

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臨時国会、教育基本法改正を最優先・安倍氏

安倍晋三官房長官は3日、盛岡市内で開いた自民党東北ブロック大会で、次期首相に就任した場合に秋の臨時国会で優先する法案について「臨時国会は日数が限られているので集中して課題に取り組まなければならない。やはりその中でも大切なのは教育基本法の改正だ」と述べ、先の通常国会で継続審議になった教育基本法改正案の国会成立を最優先する考えを明らかにした。

教基法改正案と同様、継続審議になった社会保険庁改革関連法案に関しては「今の改革案のままでいいのかどうか。もっと抜本的に改革していかなければならない」と表明。不祥事が続く社保庁を、国の特別な機関「ねんきん事業機構」として事実上、存続させる内容の現在の法案を修正したい意向を表明した。

安倍氏は国会成立を急ぐべき法案として、防衛庁の省格上げ法案と、11月に期限切れになるテロ対策特別措置法を延長する法案も例示した。

NIKKEI NET 2006年9月3日

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小泉改革、積み残しは「教育」 3候補それぞれに強調

小泉改革が積み残したものは「教育」――。8日告示の自民党総裁選に立候補する安倍官房長官、麻生外相、谷垣財務相の3人は2日、松山市での同党ブロック大会で、司会者の質問に答える形でそろって強調した。

安倍氏は、小泉政権で積み残しとなった課題を問われて「教育の再生」だと明言。「小泉首相は『米百俵』の精神で5年間やってきた」とは語ったものの、具体的な成果を上げるには至らなかったとの思いをにじませ、「(教育の再生が)待ったなしなのは皆さんも同感だろう。さらに取り組む」と語った。

同じ質問に麻生氏は、先の通常国会に提出されて継続審議となった防衛庁の「省」昇格法案とともに、教育基本法改正案を成立させることを挙げた。「次の臨時国会できちんとしておかなければならない」

政権公約のキーワードに「絆(きずな)」を掲げている谷垣氏は、「地域の(温かい)まなざしの中で子供を育てる。そういう教育改革で、地域の絆も、教育の質も高まる」と述べた。

朝日新聞 2006年9月2日

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安倍氏 総裁選出馬表明

安倍晋三官房長官が一日、自民党総裁選への立候補を正式に表明した。新総裁が選出されるのは二十日だが、安倍氏優位が動かない情勢の中、出馬会見は、新総裁、新首相の就任会見のようだった。関心は、もはや「誰が総裁、首相になるか」でなく「どんな安倍政権になるか」。そこで一足早く、当面直面する「人事」「国会」「外交」「選挙」という四つのテーマ別に「安倍政権」を占った。 (政治部・原田悟)

■最初の試金石

安倍氏が自民党総裁選で勝てば、初仕事は党役員と閣僚の人事だ。

安倍氏は会見で「派閥の意向を人事に反映することはない」と明言する一方、独断専行型といわれる小泉流との違いを念頭に「破壊よりも、多くの人たちに参加してもらうスタイルで取り組んでいきたい」と表明した。党内でも「安倍氏は、誰にも相談しない小泉純一郎首相より、人の意見に耳を傾ける」という見方が一般的だ。

しかし、党内は安倍氏優位の情勢を受け、「勝ち馬に乗ろう」(幹部)と、安倍支持に雪崩を打っている。全員の意向に沿うのは不可能だ。

仮に、それが可能だったとしても、人事が論功や派閥の均衡に配慮し過ぎていると受け取られれば、イメージダウンにつながりかねない。安倍氏は党内で不協和音が起きない範囲内で、主導権を発揮して人事を行い、政権のスタートに弾みをつけたいところ。安倍氏に近い中堅議員は「安倍氏は、したたかに判断するはずだ」と指摘する。

■トップの判断

総裁選後、日を置かず首相指名のための臨時国会が開かれる。二十二日召集なら、会期は八十日間程度と予想される。ここで、安倍氏は首相としての力量を試される。

政権運営の指針を示す国会での所信表明演説は、国民の期待に応える内容が求められる。野党と真っ向から論戦する予算委員会、民主党の小沢一郎代表との党首討論も待ち構える。

小泉首相は公約だった三十兆円の国債発行枠を守れなかった際、国会で「大したことではない」と強弁し、国民の強い批判を浴びた。首相の国会答弁は一挙手一投足を評価されるのが宿命で、安倍氏も例外ではない。

臨時国会に新たな重要法案を提出することはなさそうだが、先の通常国会に提出された教育基本法改正案、国民投票法案などが継続審議となっている。安倍氏はこの中でも教育改革を真っ先に手がける意向を表明している。教育基本法改正案を成立させられるかどうかで、政権の勢いに差が出そうだ。

■国際デビュー

外交日程も待ち構える。十一月にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が国際舞台へのデビューとなる公算だ。

同会議には、小泉首相の靖国神社参拝に反発し、個別の首脳会談を拒否している中韓両国の首脳も参加する。会見で「(靖国参拝を)するかしないかで首脳会談ができないのは間違っている」と主張した安倍氏は、首脳会談の開催を模索するのか。そして、実現した場合は関係改善の道筋を付けられるのか。中韓両国は靖国参拝支持派である安倍氏の動向を注視しており、ここでも首相としての手腕が試される。

■最大の関門

次期政権にとって最大の関門は、小沢民主党との全面対決になる来年夏の参院選。与党が安定多数を確保すれば、二年目に向けて政権運営が軌道に乗る。しかし、過半数を割り込めば、「選挙の顔」として期待されていただけに政権の不安定化は避けられない。

政権の滑り出しが順調にいくかどうか、その結果は参院選に直結する。安倍氏は会見で「政策、理念で民主党を意識する必要はない」と平静を装ったが、実際は「政策を含め、あらゆることは参院選を見据えて考えている」(周辺)という。

例えば、小泉改革で批判された格差社会の拡大。安倍氏が改革の継続を訴えつつ、格差社会是正のための「再チャレンジ(挑戦)」推進を提唱したり、公共事業の有用性を説くなど、地方重視の姿勢を鮮明にしているのも、参院選を視野にいれているからだ。

国政に影響する選挙は十月以降、衆院補選、沖縄県知事選、統一地方選と続く。

東京新聞 2006年9月2日


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