2500直接責任削除による教育行政への一般行政からの独立の根拠の喪失
164国会 衆特別委 第12回(6月8日)
○中井委員 教育行政についてお尋ねをします。
現行法十条では、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。」こう書いてあります。これを、今回、政府案十六条では、「不当な支配に服することなく、」は残したわけでありますが、「国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。」というのは削除されております。
この「国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。」という条項をもとに、アメリカ型の教育委員の選挙が行われたと言われているんではないでしょうか。昭和三十一年に教育委員会の選挙というのは廃止になって、今の教育委員会、首長が任命して議会が同意をするという形に変わりました。
しかし、この項目を取り外したら、教育委員会というものをつくる論拠が政府の案の中にどこにも出てこないじゃないか。文科省は地方教育法何やらのどこやらに教育委員と書いてありますと言うけれども、それは法律の中であって、教育委員会制度という根幹をなすものの法的論拠がなくなるのだと私は思います。…
○小坂国務大臣 教育委員会の問題につきましては、第十六条の教育行政におきまして、国と地方公共団体との適切な役割分担、相互協力のもとに公正かつ適正に行われなければならないとしているわけでございますが、教育委員会の設置など行政組織の具体的なあり方については、現行法と同じように規定はしておりません。
しかし、教育委員会の設置等につきましては、地方自治法や地方教育行政の組織及び運営に関する法律によって具体的に定められているわけでございます。