2130幼児教育の無償化

 

 

164国会 衆特別委 第12回(68日)

○小宮山(洋)委員 …それで、先ほど民主党の提出者からの答弁にも入っておりましたけれども、幼児教育につきましても、民主党案では、幼児期の子どもに対する無償教育の漸進的な導入ということを条文に入れております。民主党は、幼稚園と保育所を質を守りながら一本化しまして、すべての希望する子供たちに居場所をつくりたいという考え方を持っております。
 政府は、今回、認定こども園という、幼稚園と保育所を、機能をあわせ持つという法案ですけれども、ちょっと中途半端な形だと私どもは思っておりますが、そうしたものを提出されて、間もなくそれがスタートしようとしているわけですけれども、無償教育の問題、それから今度の認定こども園などの絡みで、幼児教育ということは今回どう位置づけられるのか、そうしたことをあわせてお答えいただきたいと思います。

○馳副大臣 生涯にわたる人格形成の基礎が培われる幼児期に行われる教育は極めて重要であると考えております。
 文部科学省としては、希望するすべての幼児に対して質の高い幼児期の教育の機会が提供されるよう、幼稚園就園奨励費補助、私学助成を通じた教育費負担の軽減などの施策を通じ、幼児期の教育の振興に努めているところであります。
 幼児期の教育の無償化については、重要な政策課題ではありますが、財源のあり方等を含めた幅広い観点からの議論が必要な課題と認識をしております。
 また、認定こども園についてでありますが、本法律案第十一条に規定する幼児期の教育は、幼稚園、保育所等で行われる教育のみならず、就学前の幼児に対し家庭や地域で幅広く行われる教育を含めた教育を意味しております。
 認定こども園は、幼稚園、保育所等のうち、就学前の教育、保育と地域における子育て支援を総合的に提供する機能を備えるものを認定するものであります。認定こども園の教育活動は、本法律案第十一条の幼児期の教育に含まれるものであります。
 認定こども園の制度化により、就学前の教育機能の充実が一層図られることを期待しております。

○小宮山(洋)委員 今のお答えは文部科学省的お答えで、保育所にいる子供のことは全く入っていません。そこを私たちは一緒にしなきゃいけないと。保育所であっても幼稚園であっても、本来、私たちはそこを一本化していったらいいと思っているんですけれども、その中で、とにかく学校へ上がる前の子供たちは必要な教育はひとしく受けられるようにすべきだ。
 そのためには、幼稚園は文部科学省、そして保育所は厚生労働省、縦割りじゃだめなので、今回のような小手先で千カ所ぐらいそれをつくってみようかではなくて、もっと抜本的に、それこそ子供の視点で統合する形で、質をちゃんと守りながら、そしてその質の中に教育もきちんと入れる。
 そういう意味では、今格差の問題もいろいろ出ておりますけれども、無償教育ということをぜひ幼児期についても考えていかなきゃいけない。せっかく教育基本法を変えるんですから、そういうものをきちんと盛り込むべきだというふうに考えております。