2110生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものの評価

 

 

164国会 衆特別委 第8回(62日)

○糸川委員 …今回のこの法案では、家庭教育だけでなくて幼児教育についても新たに一条を設けて規定されておるわけでございます。私もそうでありましたが、人が一生を生きるに当たって、幼児期に受けた教育というものはその人格の基礎となるものではないかなというふうに考えておるわけでございます。そういった意味で、この幼児期の教育というものは非常に重要であるというふうに考えておるわけでございます。
 今回の条文に規定されております法案の第十一条の趣旨について、文部科学大臣から御説明いただきたいと思います。

○小坂国務大臣 私は、糸川委員から御質問をたびたびいただいております文部科学委員会においても、幼児期の教育ということで、就学前教育の議論の中で申し上げてまいりました。
 よく三つ子の魂百までと申しますけれども、まさに幼児期に受けた影響というのは、一生を通じて人間形成の中で大きな影響を持つものだというふうに認識をいたしておりまして、生涯にわたる人間形成の基礎が培われるこの重要な時期に、教育はしっかりと子供の心身の健やかな成長を促す、そういう姿勢で行われなければいけない重要な意義を持っていると思っております。
 近年、基本的な生活習慣や態度が身についていないこと、自制心や抵抗力といいますか、忍耐と言った方がよろしいかもしれませんが、規範意識、これらが十分に育っていないことが課題として指摘もされております。このような状況を踏まえまして、本案の第十一条は、家庭や幼稚園等における教育のみならず、地域社会において幅広く行われる教育も含めまして幼児期の教育の重要性を規定するものでありまして、あわせて、国及び地方公共団体がその振興に努めなければならない旨も新たに規定をしたものでございます。
 なお、中央教育審議会の平成十五年三月の答申の中では、幼児教育について新たに規定すべきとの提言はなかったのでございますけれども、その後平成十七年一月に提言された幼児教育のあり方に関する中教審答申、「子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方」という形で答申をいただきましたが、また、本年四月に与党協議会の最終報告なども、新たに幼児教育の項目が盛り込まれておったところでございまして、こういった観点も踏まえまして、十一条の規定を設けさせていただいたところでございます。
 そういった意味で、委員の、先ほども子育てに参加をしようという意欲を示されましたけれども、ぜひとも幼児教育の面にも御理解を賜るように、そのような理解できる環境を私も支援したいと思いますので、よろしく頑張っていただきたいと思います。