2010養成と研修の充実の意義

 

 

164国会 衆特別委 第6回(531日)

○糸川委員 また、このような改正の趣旨を踏まえて、今後どのように公立学校の教員の養成ですとか研修を充実させるのか、お聞かせいただけますでしょうか。

○銭谷政府参考人 文部科学省といたしましては、これまでも教員の資質、能力の向上を図るために、養成、採用、現職研修の各段階を通じた改善充実に努めてきたところでございます。
 現在、さらに教員養成、免許制度の改革や採用、現職研修の充実方策について中央教育審議会において御審議をいただいているところでございますが、昨年十二月の中間報告では、大学の教職課程の質的水準の向上、教員養成に特化した専門職大学院としての教職大学院制度の創設、免許更新制の導入、教員の採用、現職研修等の改善充実等を内容とする提言を取りまとめていただいております。
 今後、最終報告に向けて今御議論をいただいているところでございますが、これらの改革案は、今回の改正案の趣旨を実現する上で非常にかなっているものと考えております。最終答申をいただいた上で、速やかに所要の制度改正を行うなど、教員の養成、免許制度の改革や研修の充実を図りまして、教員の資質の向上に努めてまいりたいと考えております。

 

164国会 衆特別委 第12回(68日)

○遠藤(利)委員 馳先生はまさに教師かなという感じがしますが。
 昔は師範学校なんですね。やはり社会的に崇高な使命というのはそれだけ、員と師というのは言葉が違うんです。やはりすぐれたる技術を持っている人が師なわけでありますから、法令上そうだということでありますが、例えばこれからつくる大学院、場合によっては教師大学院なんというのはどうだろうかなと。
 いろいろな授業のやり方があるんだろうと思います。理科教育だって、小学校の先生は文系がほとんどなんです。ですから、理数科の先生が小学校になれば、時代は本当は変わってくるはずです。だから、免許制度だって、必ずしも同じように全教科なんということはないかもしれません。
 あるいは、英語教育だって、小学校でやるといいますが、では、中学校と高校の英語というのは何をやっていたんだろう。だったら、大学の英語の試験をTOEFLでやりましょう、海外留学のときはTOEFLを使うわけですから、TOEFLで大学入学をやりますとしたら、自動的に、どんな形であれ、みんな英語教育を一生懸命やります。やりようは幾らでもあるんだと思います。
 ただ、そうした知恵を働かす、これは制度なんです。同時に、今、少人数学級とか習熟度学習といいますが、先生によっては一人内容差授業をやっています。できる人、まあまあの人、ちょっとおくれている人、それだけの能力があるんです。
 ですから、そういう意味で、これからやはり、フィンランドのような形になりますが、教職大学院として六年間、そして、できれば六年間のうち二年間は初任者研修も兼ねたインターン制度として取り組んで、しっかりそこで学んで、本当にいい人間を採用する。研修も大事ですが、いい人間を採用しなきゃだめなんです。
 そんな意味で、その採用の仕方、教職大学院について最後にお伺いして、質問を終わらせていただきます。


○銭谷政府参考人 現在、中央教育審議会におきまして、教職大学院制度の創設を提言し、さらに検討を加えているところでございます。
 これは、学部段階で養成される教員としての基本的な資質、能力を前提に、大学院段階において力量のある教員を養成するための新たなルートとして創設を計画しているものでございます。

 この専門職大学院を卒業した学生の採用後の初任者研修等の扱いにつきましては、一部ないしは全部免除をするといったようなことも含めて、本当にすぐれた資質また能力を持った方が教育界に入ってこられるような、そういう制度設計を目指してさらに検討を進めてまいりたいと思っております。