0520職業及び生活との関連を重視しの意義
164国会 衆特別委 第12回(6月8日)
○斉藤(鉄)委員 …「職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養う」ということがございます。中教審の答申にも、職業生活との関連の明確化、これを目標にきちんと掲げるべきだ、このように書いてございますが、ここで言う「職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度」とはどういう態度なのか、より具体的な説明をお願いします。
○田中政府参考人 法案第二条第二号の「職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養う」の意味でございますけれども、若干趣旨を申させていただきますと、フリーターやニートが社会問題化しておる今日、これからの教育におきましては、子供たちに望ましい職業観あるいは勤労観、そして職業に関する知識や技術を身につけてもらうことが大変重要であると考えております。そして、一人一人の子供たちが自分の個性を理解して、主体的にその進路を選択できる能力や態度を養っていくことが非常に重要だと考えておるところでございます。
このために、法案第二条第二号におきまして、みずから進んで働く精神に満ちた人間の育成を目指して、勤労を重んずる態度を養うことを教育の目標として掲げておるところでございますし、また、職業や生活との関連を重視した教育が行われるべきことをあわせて規定いたしまして、児童生徒の職業観、勤労観を育成するために、例えば職場体験を実施するなど、職業に関する知識、技術を身につけさせることを充実していこうとするものでございます。
○斉藤(鉄)委員 意味は明確になりましたが、それでは、具体的にそれをどう実践するか、具体化するかということについてお伺いします。
○銭谷政府参考人 教育基本法改正案の第二条第二号に示されました、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うことに関連して、現在学校で取り組んでいる事柄につきまして御説明を申し上げます。
一つは、キャリア教育という観点から、子供たちが職業観、勤労観あるいは職業に関する知識、技能を学ぶという時間を、特別活動あるいは総合的学習の時間を中心に実施いたしております。
具体的には、特に小学校における職場見学、それから中学校におきます職場体験学習というものを中心に、体験的な学習を取り入れて実施をしているところでございます。特に中学校におきましては、五日間以上の職場体験をキャリア・スタート・ウイークとして実施いたしておりまして、地域の協力体制の構築も図りながら実施をしているところでございます。
なお、キャリア教育の推進とあわせまして、文字どおり職業に関する知識、技能あるいは職業人としての準備教育という意味で、職業教育そのものの充実も大事だと考えております。
これにつきましては、特に専門高校におきまして、さまざまな取り組みを行っているところでございます。文部科学省といたしましても、スーパー専門高校あるいは専門高校等における日本版デュアルシステム推進事業等の施策を推進して、高等学校における職業教育の充実の推進を図っているところでございます。