0340「我々日本国民」の意義

 

 

164国会 衆特別委 第4回(526日)

○保坂(展)委員 麻生外務大臣、細かいことについてお聞きしようとするわけではなくて、これは本当に基本の基本なんですけれども、今ある教育基本法は「われらは、」で始まるんですね。今度、政府提案のものは「我々日本国民は、」で始まるわけです。
 外務大臣にお聞きしますが、「われら」と「日本国民」とではどちらが幅広い範囲を指す言葉なのか。


○麻生国務大臣 学校のときは国語は余り成績がよくなかったので正確な記憶はありませんけれども、「われら」と「我々日本国民」はどっちが幅広い定義かという御質問ですか。
 ウイとウイ・ジャパニーズだったらウイの方が広いと思いますが。


 

164国会 衆特別委 第6回(531日)

○保坂(展) 小坂大臣に。
 先日もちょっとやりとりさせていただいたんですが、教育基本法が、「われらは、」というところから「我々日本国民は、」というふうに主語が変わった。その概念としては、やはり「われらは、」の方が広いわけでございます。「日本国民は、」とすると、例えば日本に住んでいる外国人の子供たち、あるいは場合によっては、国籍がない子供たちも現存しているわけですね。裁判なども起こっておりますし、実際には教育を受けている子供たちも多いんですけれども、こういった子供たちを含まない概念になってしまうんじゃないか。「我々日本国民は、」と限定をしなければならなかった理由についてお述べいただきたいと思います。

○小坂国務大臣 現行法の前文の「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、」という、この「われら」という言葉は日本国民を意味しているものでありまして、今回の前文に言う「我々日本国民は、」と意味は同じであると私どもは考えております。
 外国人を排斥するもの、あるいは排除することになるのではないかということで御指摘でございますけれども、日本人生徒と同様に、日本に在住されます外国人児童生徒の方は、希望すれば日本人の児童生徒と同様に教育を受ける機会が保障されておるわけでございまして、公立の義務教育諸学校へ就学することは可能である、こういうことで、決して排除するものではないということを御理解いただきたいと思います。

○保坂(展)委員 この点については、六十年前に「われらは、」と始まった法律が、今回「日本国民は、」と、つまり、排除するためにそういうふうに変えたかどうかはわかりません。しかし、「われらは、」で構わなかったんじゃないかという指摘として、今後議論させていただきたいと思います。